【ネタバレ】『すべては愛のために』アンジェリーナ・ジョリー渾身の失敗作!?

ネタバレ


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映画『すべては愛のために』は、難民キャンプの深刻な実態を広めるという目的があったのですが、興行的には成功は収められず。その『すべては愛のために』の紹介とネタバレです♪

『すべては愛のために』の概要情報

 
以下、アンジェリーナ・ジョリーについては敬称なしの「アンジー」と書きます。
 
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最初「作品の概要情報」を記してから、「作品のネタバレ」を書きます。ネタバレを見たくない!という方は、「作品のネタバレ」の前でブラウザを閉じてくださいね♪
 
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作品概要

 

  • 原   題:Beyond Borders
  • 監   督:マーティン・キャンベル
  • 脚   本:カスピアン・トレドウェル=オーウェン
  • 製   作:ロイド・フィリップスほか
  • 製作総指揮:ローランド・ペレグリ
  • 主   演:アンジェリーナ・ジョリー
  • 共   演:クライヴ・オーウェンほか
  • 公 開 日:2003年10月24日(アメリカ)
  • 上映の時間:127分
  • 興行収入 :11百万ドル
  • 見放題情報:なし(記事公開日現在)
 

あらすじ

 
英語版ですが『すべては愛のために』の紹介トレーラーはこちらです。
 
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ロンドンに住み、平凡で不自由のない生活を送る主婦サラ(アンジー)。
 
夫ヘンリー(ライナス・ローチ)の父が主催する「難民救済支援の資金集めパーティー」に男が乱入。綺麗に着飾った参加者達を前に、難民キャンプの窮状を訴えます。その状況を目の当たりにしたサラは、人道支援に目覚めてしまうのです。
 
そして金策をしたうえで夫と息子を残し、エチオピアの難民キャンプに向かいます。そこで乱入男、医者のニック(クライヴ・オーヴェン)と出会います。サラが見た難民キャンプの実態がサラを人道支援にのめり込ませることになります。
 
サラはその後、カンボジアでニックと再会。ロンドンに帰国してからは、娘を出産。しばらく平和な日々が続いていたのですが、ニックから手紙が届き、サラは「ニックが囚われの身」になったことを知ります。
 
そして夫と子供たちを残し、ニックを探すために、紛争地チェチェンに向かうのです。
 

『すべては愛のために』の見どころ

 
2003年10月にアメリカ公開の『すべては愛のために』。難民キャンプの深刻な実態を描き出す作品ですが、エンタメとしては受け入れられず。上映館を確保することが、なにより大変だったようです。
 
今回の「見どころ」としては「ここがいいよ」ということではなく、この映画自体が抱えた矛盾を事前に理解していただければと思います。そのために、それがわかる内容をアンジー伝記『暴かれた秘密』(アンドリュー・モートン著)から引用させていただきます。少し長いですがお読みいただければと思います。なお、(   )内はサイト管理人「シネマファン♪」がつけた注記です。
 

彼女(アンジー)の演技力と情熱に不調和が生じる。
 
2003年10月、ニューヨークで行われた『すべては愛のために』のワールドプレミアでのことだ。アンジーは、ジョニー・リー・ミラー(1999年に離婚した最初の夫)にエスコートされ、ガラパーティーまで出席。UNHCRへ10万ドルを寄付するパーティーだったため、コフィー・アナン国連事務総長とルード・ルベルス国連難民高等弁務官も姿を見せていた。これに先がけて、数日前には、上院議員のエドワード・ケネディとウィリアム・フリストが、難民問題についてのパネルディスカッションをワシントンで主催。ニューヨークでは、コフィー・アナンが、今回の映画を熱心に紹介してくれた。
 
だが不幸にも本作は、そんな応援団の自画自賛的な協力もむなしく、温かく迎えてくれる映画館を探し求める難民のような作品になってしまう。加えて、ごく当然といえる批判を受けた。
 
(中略)
 
この高尚な映画がアメリカで達成した興行収入はたった2百万ドルほど。イギリスでは配給会社が見つからず上映されずじまいとなった。カスビアン・トレッドウェル=オーウェンが手がけた国連お墨付きの脚本は、無残な評価を受けたというわけだ。
 
※アンジー伝記『暴かれた秘密』P292から引用

 
映画『すべては愛のために』は、「公開難民」となってしまい興行の世界からは失敗作と烙印を押されてしまいました。それをご理解いただいた上で、この作品にどういう価値を見いだすか。そういう視点で映画『すべては愛のために』をご覧いただければと思います。
 

『すべては愛のために』アンジーの関わりなど

 
映画『すべては愛のために』は、当初予定の監督、キャストですんなり始動しませんでした。内容がエンタメ向きではなく、シリアス過ぎる、政治的過ぎるということが難点だったようです。
 
「公開難民」になりそうだということは、監督やキャストがなかなか決まらないという時点で予想できたことなのかもしれません。
 
その後、監督やキャストが変更されました。人道支援に理解と活動経験があるアンジーが主演に登用されることで、映画『すべては愛のために』の製作は、ようやく動き出すに至ったのです。
 
アンジーが関わることで、国連のお墨付きがつくような状態になったというのが一つのポイントです。それでも、難民実態を主に扱うという物語をエンタメ興行の世界は受け入れませんでしたが…。
 
アンジーの関わりをご理解いただく補足として、アンジー伝記『暴かれた秘密』から、もう一度引用させていただきます。なお、「訳注」と書いてあるところ以外の(   )内は前述と同じく、サイト管理人「シネマファン♪」がつけた注記です。
 

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「自分がとても大切に思っている組織の役に立ち、そこで働く人たちをがっかりさせずに済んだってことよね。もし明日死んでも、私が生きている間に良い行いをしたって息子(最初の養子マドックス)に伝えられるものが残せたわ。」
 
彼女のコメントは、どちらかというとゴールドスター(訳注:善行や成績優秀な生徒に贈られる金色の星形のシール)をもらった女学生のような、愛らしい善良さと無邪気さが感じられる。目を丸く見開いて感心を持ち、人が人を虐げることに子どものように疑問を持つ傾向は、2003年10月に出版された彼女の著書『思いは国境を越えて』にも一貫して見られることだ。その本には、彼女が訪問したアフリカ、カンボジア、パキスタン、そしてエクアドルの難民キャンプの様子を鮮やかに、時に感動的に描き出している。
 
「どの子もみんな、家につれて帰りたいと思った」アフリカのトランジットセンターを訪問した際に書き記した言葉だ。
 
善意と目を見張るような光景が詰まってはいたが、それでも彼女の著書は、従来の旅行記の域を出るものではないと、専門家のジェイミー・リー・バロンは指摘する。豊かな西洋人、この場合は大金持ちの映画スターのフィルターを通して、貧困にあえぐ発展途上国を眺め、説明したにすぎないと。
 
※アンジー伝記『暴かれた秘密』P292から引用

 
かなり辛辣な評価&表記ですが、これをどう考えるかについては、お読みになっているあなたにお任せします。
 
サイト管理人「シネマファン♪」は、アンジーに対する批判の意見を受け入れたうえで、それでもアンジーの行動を肯定し、支持しています。
 

『すべては愛のために』のネタバレ

 
以下「ネタバレ」です。なので「ネタバレ」は読みたくないという方は、ここでブラウザを閉じてください。
 

主な登場人物(吹替声優名はソフト版)

 
♀サラ・ジョーダン・ボーフォード(主役)

  • 演:アンジェリーナ・ジョリー、声:坪井木の実
  • ロンドン在住、アートギャラリーに勤める一児の平凡な主婦。
  • ニックの存在が契機で難民救済活動にのめり込んでいきます。
  • 夫と子供を残し、誘拐されたであろうニックを探しにチェチェンに向かいます。
 
♂ニック・キャラハン
  • 演:クライヴ・オーウェン、声:大塚芳忠
  • 難民各地でNGO救援活動チームリーダーとして働く医師。
  • 慈善団体を主催しているヘンリー父の資金集めパーティーに乱入したニックは、難民活動の窮状を訴えます。
 
♂エリオット・ハウザー
  • 演:ノア・エメリッヒ、声:安井邦彦
  • ニックの友人でNGO救援活動チームのひとり。
  • ニックとそれぞれの主張をぶつけ合うが、お互いに信頼しあっています。
 

起〜ニックの行動にサラの人道支援の思いに火がつく!?

 
サラはロンドン在住でアートギャラリーに勤める一児の母、普通の主婦です。そんなサラが夫ヘンリーの父が主催する慈善団体のパーティでNGO救援活動をやっている医師ニックに出会います。
 
そのパーティーは難民救済の資金集めパーティーでしたが、ニックが乱入し、着飾った出席者たちに難民救済活動の窮状を訴えたのです。ニックはほどなく会場からつまみ出されてしまいましたが、一部始終を目撃したサラは、それを機に難民救済活動に思いを寄せます。
 
サラは夫ヘンリーに「すべての預金を下ろして難民地域に行く」と申し出ます。そして、救援食料とともにエチオピアを訪れるのですが…。

承〜救援の実態を目の当たりにしてさらにのめり込む!?

サラがエチオピアで目にしたものは、支援物資がそれを必要としている人に行き渡っていないという現実です。届けられた物資は横流しされてしまうのです。
 
しかし物資を受け入れることができない難民たちも黙ってはいません。難民たちが物資を横取りする連中を相手に暴動を起こします。サラはそれに巻き込まれてしまいます。そんな目に遭っても、サラの気持ちは揺るぎません。
 
その地で医師ニックと再会します。
 
サラは今にも息を引き取りそうな赤ん坊を見つけ、助けようとします。ニックは助けようとすることは、もはや無駄だと言いますが、サラは頑として聞き入れません。夜通し看病をし続けることでその子供の命は助かったのです。
 
この体験はサラだけでなく、ニックの中にも変化を起こしたようです。
 
その後、サラはロンドンに戻りUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)職員として働きます。
 

転〜友人の死、そしてニックが誘拐される!?

 
ところでニックたちNGO救援支援活動チームは世界の難民各地を転々とします。ニックはエチオピアのあとカンボジアで働きます。
 
それを知ったサラは、迷うことなくカンボジアに向かいます。しかし、そこでさらなる問題点を知るのです。
 
当時のカンボジアは内戦の真っ最中。カンボジア首都などを制していた反乱軍クメール・ルージュは、民衆だけでなくNGO支援団体に対しても危険な存在でした。
 
その危険が現実となり、彼らにNGO支援団体が運営する難民キャンプが襲われます。銃撃もありニックの友人が命を落とします。
 
サラとニックはこの地で結ばれたのですが、サラはその後、ロンドンに戻り、女の子をもうけ、UNHCRの活動を続けながらも、平凡な日々を過ごしていました。
 
そこにニックから手紙が届きます。その内容からニックが危険な状態にあると直感したサラは、いろんな手立てを使って、ニックがチェチェンで囚われの身になっているとの情報を入手します。
 

結〜暴力への立ち向かい方を考えさせられる!?

 
居ても立ってもいられないサラは、またしても夫と子供たちを残し、当時ひとり西洋人が赴くには最も危険な場所チェチェンに向かうのです。
 
サラはニックが囚われている場所に乗り込み、いろいろあった上で、雪が降る極寒のなかを2人で逃げます。ニックを捕らえていた者たちは、当然2人を逃すはずもなく、彼らの銃はしっかり2人に狙いを定めていました。
 

まとめ

 
この記事では映画『すべては愛のために』の紹介と「ネタバレ」を書きました。
 
サイト管理人「シネマファン♪」は、映画『すべては愛のために』を数回見ました。正直なところサラの行動は理解はできても、自分には絶対にできないと感じています。
 
そもそも構築されている信念体系が違うのだなとも感じています。それは良いとか悪いとかいう次元の話ではないのです。
 
同様のことについては、アンジーの人道支援の関わりについても感じています。前述したように、アンジーの人道支援活動については批判の声も大きいのです。でも、その批判の根源にあるのは「信念の違い」なのかもしれません。
 
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なお『すべては愛のために』については、こちらの記事もどうぞ♪
☞ アンジェリーナ・ジョリーの人生と重なる映画『すべては愛のために』について♪
 
*アイキャッチ画像の出典:pixabay
 
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いつもお読みいただきありがとうございます。
シネマファン♪


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